青汁の歴史

現在、健康だけでなく美容やダイエットによいとして様々な商品が展開している青汁。その期限がどういったものであるか、ご存知でしょうか?

青汁が出来るまでのお話を少し紹介したいと思います。

青汁の祖

青汁はいつ生まれたものなのでしょうか。

実は今から1000年以上昔に書かれた『医心方』という日本最古の医学書に、すでに生葉の汁を飲むことについて記述があります。生葉が体に良いということは昔からなんとなくわかっていたのでしょう。

しかし今のような青汁が完成したのは戦後のことになります。

今の青汁を作り上げたのは岡山県出身の遠藤仁郎博士という方です。戦時の食糧難にあえいで苦肉の策で捨てられていた大根葉などを拾って食べていたところ体調が良くなっていくのを感じ、病気の家族に汁にして飲ませたらみるみるうちに治っていったことから、葉野菜の栄養価の高さを強く実感していきました。

軍医として召集された先でも兵士たちに青汁を作って飲ませ、怪我の回復が早くなっていったことから確信をつかんだといいます。

その後勤務先の病院で食事に青汁を出し、地域で評判が高くなって倉敷西小学校でも給食に出して非常に健康に対して効果が高かったことから、とうとう全国に知られるようになりました。

近隣住民たちが病院の青汁を欲したものの、院外にまで配るのはまずいのではないか、という指摘があったことから、青汁の一般販売が始まったといいます。

罰ゲームで使用される

この頃にはより高い栄養価を求めてケールで青汁が作られるようになっていましたが、その独特の臭みと苦味から、しばらくは九州地方でしか飲まれることはありませんでした。

しかしそのあまりのまずさから全国放送のバラエティ番組で罰ゲームに使用されるようになり、知名度は一気に高まります。

そして九州でしか放送されていなかった「まずい、もう一杯!」のCMが全国でも放送されるようになり、そのインパクトと健康ブームにより青汁は全国で飲まれるようになったのです。1990年代のことでした。

女性をターゲットにした青汁が作られる

そうして青汁は全国で飲まれるようになりますが、ひとつ大きな問題を抱えていました。独特の青臭さと苦さのせいで敬遠する人や飲み始めても続けられない人が続出したのです。

そこで青汁を販売する各メーカーは栄養価を落とさず、味を改良する研究を重ねていきました。

青汁が美容やダイエットにいいと分かると若い女性からの注目も高まり、今のようなコラーゲンなどを配合した女性向けの青汁が販売されるようになったのです。

現在では

今では様々な材料を各社でセレクトし、美容やダイエットを目的とした女性向けの青汁から小さい子供でも飲めるはちみつ入りの青汁など、目的や好みに合わせた様々な種類の青汁が販売されています。

保存の簡単な粉末タイプからおやつ感覚で食べられるジュレなど、手軽に健康を目指すことができるようになりました。