青汁による体質・体調改善(便秘)

青汁を飲む目的はひとそれぞれで違うと思いますが、中でも便秘対策に注目しているという方は多いのではないでしょうか。

口コミでも青汁で便秘が治まったという声もたくさん見かけます。

青汁が便秘に効く理由をご紹介しましょう。

便秘とは?

便秘とよく聞きますが、そもそも正確にはどういった症状なのでしょうか。

実は便秘に明確な定義はなく、国や学会によって異なっています。

それらの中でおよそ共通しているのは、

  • 排便の回数が減少している
  • 排便があっても残便感が残る

という点です。

排便の間隔は人によって個人差があり、1日ないだけでお腹が張って苦しいと感じる人もいれば、2、3日なくても特になんともない人もいます。

普段よりも排便の回数が減少し、苦痛を感じたら便秘と考えてよいでしょう。

排便は生活リズムの一環です。毎日飲む青汁と排便をセットで習慣づけられたら理想ですよね。

便秘による影響

長時間便がお腹の中に溜まっているとそれだけで苦しいですが、実は便秘の恐ろしい点は他にあります。

そもそも便は食べた物の栄養を吸収した後の残りかすや老廃物といった不要物の集まりです。排泄されずに長時間、大腸内で溜まっていると、悪玉菌の増加、発がん性物質や活性酸素といった有害物質が発生してしまいます。

さらにこれらの有害物質は腸から吸収され、血液と一緒に体内を巡るため、結果様々な不調を引き起こす可能性をも高めてしまうのです。

女性の死因第一位である大腸がんの原因にも便秘は挙げられています。たかが便秘といって侮ることはできないのです。

便秘の原因

そもそも何故便秘になってしまうのでしょうか?

それにはいくつかの原因が考えられます。

食物繊維不足

肉中心の欧米化した現代の食生活は、食物繊維が不足しがちです。

食物繊維は便のかさを増して腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進する効果があります。

慢性的な便秘の場合、ほとんどの方が腸の蠕動運動が不十分であることによって便を押し出す力が弱まってしまっている状態にあります。

また、食物繊維には腸内の隙間に残った老廃物もきれいに絡めとって排出してくれる効果もあります。

ダイエットするからといって食事制限をすることで食物繊維の摂取量まで減ってしまい、結果、老廃物がきれいに排出できないことで、肌荒れなどにも繋がるのです。

思うように野菜が食べられなくても、食物繊維豊富な青汁を毎日飲んで食物繊維もしっかりと摂取しましょう。

過剰なストレス

実はストレスによっても便秘は引き起こされます

けいれん性便秘といって、ストレスなどによって自律神経が乱れることで、大腸が正常に働けなくなってしまった状態なのです。

腸の働きが過剰になっているため、蠕動(ぜんどう)運動が活発で水分が残ったまま排便されてしまう下痢と、腸が痙攣することによって便の運搬がスムーズに行われず便が溜まってしまう便秘を繰り返すのが特徴です。

実は青汁はストレスをやわらげてくれる栄養も豊富に含まれています。

心の健康を青汁で整えることで、結果体も健康にしてくれるのです。

腸内環境の悪化

腸内には善玉菌や悪玉菌がバランスを保って腸内フローラを形成しています。

しかしこのバランスが崩れて悪玉菌が増えてしまうと、腸の働きが悪くなってしまうのです。

腸内フローラをより良い状態に保つためには、善玉菌の餌となる栄養を摂取することが重要です。

青汁にはそんな善玉菌の餌になってくれる成分が豊富に含まれています。

水分不足

硬い便は水分が少なくなっているのが原因です。

また、食物繊維には水に溶けてゲル状になり、便のかさを増す働きがあるため、水分が少ないと便の量も増えず、蠕動運動を刺激することもできなくなります

普通の食事からも意外と水分を摂取できるのですが、そもそもダイエットなどで食事の量を減らすと摂取できる水分の量も減ってしまいます。

青汁は毎日コップ一杯分の水分を手軽に、習慣づけながら飲むことができるので、水分不足も防ぐことができるのです。

便秘におすすめの青汁

青汁に含まれている、便秘の解消に役立つ成分はたくさんあります。

  • 食物繊維…便のかさを増やす、蠕動運動促進、善玉菌の餌になる
  • クロロフィル…蠕動運動促進、腸内のデトックス効果
  • ビタミンC…善玉菌の餌になる、ストレスを和らげる
  • カリウム…自律神経を整えて腸の働きを調整する
  • マグネシウム…ストレスを和らげる、水分を保持して便をやわらかくする

ざっと挙げただけでも、これだけの便秘に働きかける成分を含んでいるのです。

100gあたりの含有量
食物繊維(g) ビタミンC(mg) カリウム(mg) マグネシウム(mg)
ケール 3.7 81 420 220
大麦若葉 4.11 7 320 29
明日葉 5.6 41 540 65

慢性的な便秘を解消したいのであれば、食物繊維が最も多く、他の成分もバランスよく含有している明日葉がおすすめです。

クロロフィルを豊富に含有している、よもぎの青汁も良いでしょう。

また、ストレスのせいで便秘になっている場合は、神経系を整えてくれる成分が豊富なケールの青汁もおすすめです。

とはいえ、現在は便秘解消を狙って食物繊維(難消化性デキストリン)を添加している製品も多いので、これらは青汁を選ぶ際の目安と思ってください。

便秘の際に青汁を飲むときの注意点

前述の通り、食物繊維(難消化性デキストリンなど)を添加している製品も数多くあります。

食物繊維不足による便秘の場合はそういった製品を選んでも大丈夫ですが、ストレスによるけいれん性便秘の方は注意が必要になります。

というのも、けいれん性便秘の場合は蠕動運動が活発になりすぎているために便秘が起きているので、食物繊維を摂り過ぎると悪化してしまう恐れがあるのです。

青汁を飲みやすくするために甘味料を添加しているものもありますが、その場合は人工甘味料ではなくオリゴ糖を使用している青汁を選ぶようにしましょう。

オリゴ糖であれば、善玉菌の餌になってくれるため、整腸作用を期待できます。

また、便秘には上記で挙げた原因以外に、他の病気や薬の副作用によって引き起こされる場合もあります。

原因になる病気などによって症状の出方は様々ですが、激しい腹痛を伴う場合もあるので、不安な方は便秘と侮らず病院で診察してもらうようにしましょう。

最後に、慢性的な便秘の場合は、バランスの偏った食事のほかに、運動不足が大きな原因として挙げられます

青汁を飲んで安心するのではなく、適度な運動を心がけ、健康的な生活を意識してみて下さい。

便秘の原因を考え、自分に合った青汁で腸内環境を整えていきましょう。