青汁の素材(明日葉)

青汁の原料として今人気の高い明日葉。

日本原産で、自生する地域では昔から食べられてきましたが、健康に良いとこれほどまで注目が集まったのは最近のことです。

一体どのような成分を含み、どのような効果があるのか、ご紹介していきます。

明日葉とは?

日本を原産とするセリ科の多年草です。成長すると草丈は1メートルほどに成長します。

伊豆諸島に自生していますが、島ごとに少しずつ形状が異なり、特に茎の色から伊豆大島系を赤茎、八丈島系を青茎と呼びます。

名前の由来にもなっている「今日摘んでも明日にはまた芽が出てくる」といわれるほど生命力が強いのが特徴です。

明日葉が自生している島の人々は昔から天ぷらやおひたしなどにして食べてきました。

ビタミン類やミネラル類も豊富ですが、明日葉は特有の成分を保有していることでも現在注目を集めています。

明日葉の注目成分

カルコン

明日葉の茎を折ると、黄色い汁が折った断面から垂れてきます。これが明日葉特有の成分、カルコンです。

カルコンは強い抗酸化作用をもち、さらに末梢血管を拡張し、血流を良くするため老廃物を排出するのに効果的で、むくみや便秘に良いとされています。

また、強い抗菌作用ももつ、健康にとってとても強い味方になる成分なのです。

クマリン

ポリフェノールの一種で、明日葉の香り成分がこのクマリンです。桜餅のあの独特の香りも同じクマリンです。

カルコン同様に強い抗菌力を持ち、むくみを改善する効果があるとされています。

クマリンは血液をサラサラにしてくれるため、動脈硬化の予防にもなります。

もちろん上記以外にも各種ビタミン・ミネラル類、食物繊維など健康に良い成分が豊富に含まれています。

明日葉の青汁の効果

ダイエット効果

ダイエットをしている女性の中には、セルライトについて悩まされている方も多いのではないでしょうか?

セルライトとは脂肪を含んでしまった細胞に老廃物が溜まり、皮膚の表面にでこぼこと現れるものです。

運動不足や冷え性、むくみなどによりリンパや血液の循環が悪くなっているのが原因で、一度セルライト化してしまった脂肪細胞は冷えてなかなか痩せなくなってしまうのです。

そこで注目したいのがカルコンの血管拡張作用。末梢血管を拡張して血の巡りを良くしてくれます。

明日葉の青汁に含まれるカリウムには利尿作用があるため、体内の余分な水分を排出してむくみを解消するのにも効果的です。

また、明日葉に含まれる食物繊維が腸内の老廃物をまとめて便と共に排出してくれるため、便秘やデトックス効果もあります。

動脈硬化の予防

血中コレステロール濃度などが高くなると血液はドロドロとし、また血中の脂質が活性酸素により酸化すると動脈硬化になりやすくなってしまいます。

動脈硬化自体が命の危険がある病というわけではありませんが、動脈硬化は自覚症状がなく、また動脈硬化が脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気を引き起こすきっかけとなるため、「サイレントキラー」と呼ばれています。普段から意識して予防しておきたいところです。

カルコンには内臓脂肪を減少させ、またビタミンCと共に強い抗酸化作用をもつため脂肪の酸化を防いでくれるほか、クマリンには血液をサラサラにする効果があります。

女性特有の悩みの解消

生理痛や生理不順、月経前症候群(PMS)などは多くの女性にとっての悩みの種です。

これらの原因は人によって様々ですが、原因の多くはホルモンバランスの崩れと血行不良にあるといえます。

生理痛の原因は子宮の収縮運動を活性化させるプロスタグランジンというホルモンが血行不良によって骨盤内に溜まってしまうとより収縮運動が活発になってしまい強い痛みになってしまいます。

プロスタグランジンには痛みを強める作用があるため、生理時の腰痛や頭痛の原因にもなってしまうのです。

生理不順やPMSはエストロゲンやプロゲステロンという女性ホルモンの分泌のサイクルがストレスなどにより狂ってしまうことによりおきます。

プロゲステロンにはイライラを引き起こすほか水分を蓄える働きがあるため、乳房の張りやむくみといった症状が出てしまうのです。

明日葉の青汁にはビタミン・ミネラル類が豊富なため、神経系を整えてホルモンバランスを正常にする作用が期待できます。

またカルコンやクマリンが血行を良くし、カリウムの作用により水分の排出を促すため、生理痛やむくみなどの症状にも効果的です。

がん予防・美肌効果

肌のシミとがん、実はどちらも活性酸素が一種の原因であるといわれています。

紫外線を浴びると肌を守ろうと活性酸素が発生します。ところが、この活性酸素は細胞を老化させシミやしわ、たるみを作りますし、体内に多く発生した活性酸素が細胞を攻撃すると染色体異常が引き起こされるといわれています。

がんも染色体異常の一種であると考えられているため、活性酸素を除去してくれる抗酸化作用をもつ成分は美肌にもがん予防にも効果があるといえるのです。

明日葉にはカルコンやビタミンC、Eなど抗酸化作用をもつ成分が豊富に含まれています。

いかがでしょうか?明日葉のもつ栄養は種類も豊富で、これら以外にも様々な効果が期待できる、健康にも美容にもおすすめの青汁なのです。

明日葉の青汁を飲む際のおすすめと注意点

あしたばの青汁はケールなどに比べると飲みやすいため、お水で作っても美味しく飲めるとは思いますが、女性特有の悩みに対しての効果を特に期待するのであれば、豆乳で割って飲むことをおすすめします。

豆乳には女性ホルモンに近い大豆イソフラボンが含まれているので、ホルモンバランスを整えるのに最適です。

ただし、水で作るときよりも粉末が溶けにくいため、よくかき混ぜて飲むようにしましょう。

また、冷えやむくみが気になる方は温めた牛乳やお湯に混ぜて飲むようにしてみてください。冷やした青汁より飲みにくい場合もありますが、冷たい飲み物を飲むと身体の冷えに繋がってしまうため、特に冬場や夏の冷房が効いた室内などではホットで飲むのもおすすめです。

ただし、ビタミンCなど熱に弱い成分があるため、ホットの場合は飲む直前に温めた牛乳やお湯に混ぜるようにしてください。

明日葉に限らず青汁は毎日継続して飲むことが最も効果を発揮させるポイントです。自分の生活スタイルに合った飲み方を見つけてみてください。