青汁の栄養素(マグネシウム)

マグネシウムという栄養素はご存知でしょうか?化学の炎色反応実験などで名前を知っている方も多いかもしれません。

しかし実は、体も心も、正常に保つためには欠かせない大事な成分なのです。

そんなマグネシウムも青汁ならバランスよく摂取することができます。

マグネシウムとは

食事から摂取しなければならない必須ミネラルのひとつです。

青汁ではあの緑色の正体であるクロロフィル(葉緑素)の一部として含まれています。

一般的な食事の中では、ナッツ類や魚介類に多く含まれています。魚介類が多く含んでいるのは、マグネシウムが海水に多く含まれているためで、肉類にはあまり含まれていません。

その為、欧米化した肉中心の食生活ではマグネシウムが不足しがちなのです。

人間の体内には約25~30gのマグネシウムが存在しており、そのうちの50~60%ほどが骨に蓄えられています。約40%は筋肉や臓器に蓄えられ、およそ1%が血液中にあるといいます。

体内で7番目に多く含まれるミネラルで、それだけで作用するというよりは、300種類以上の酵素反応に関わる、補酵素としての働きが強いです。特にカルシウムとは拮抗作用があり、どちらもバランスよく摂取する必要があります。

マグネシウムの働き

青汁でマグネシウムを摂取するとどんな効果があるのか、特に大事なものをいくつかあげてみてみましょう。

骨や歯を丈夫にする

骨や歯といえばカルシウムですが、マグネシウムもこれらを丈夫に保つためには欠かせない大事な栄養素のうちのひとつです。

カルシウムはリンと結合して骨の中に蓄えられ、ずばりそのまま骨を丈夫にするために使われますが、マグネシウムはそのカルシウムが骨に行き渡るように調節する働きがあります

また、体内のマグネシウムが不足すると、骨に蓄えられているマグネシウムが血液中に溶け出しますが、その際カルシウムも一緒に流出してしまいます。

そのため、マグネシウムはカルシウムとセットでバランスよく摂取する必要があるのです。

青汁の原料になる野菜はマグネシウムだけでなくカルシウム、リンも多く含有しているため、栄養不足の大人だけでなく、特に成長期の子供にもおすすめです。

筋肉の収縮を正常に保つ

筋肉の収縮も実はカルシウムの働きによって行われていますが、ここでもマグネシウムは欠かせない存在となっています。というのも、筋肉細胞にカルシウムが入り込むことで筋肉の収縮が行われますが、このカルシウムの量を調整しているのがマグネシウムなのです

マグネシウムが不足してしまうとカルシウムも正常に働くことができず、筋肉の痙攣や震えなどの症状が出てしまいます。こむら返りがよく起こる、という方ももしかしたらマグネシウム不足が原因かもしれません。

また、筋肉を正常に保つということは、実は心臓や血管も正常に保つことに繋がります。

心臓自体がまず筋肉なので、マグネシウムをきちんと摂取することで不整脈などの心疾患の予防、改善になります。

血管にも血管平滑筋という筋肉の膜があり、カルシウムが増えてしまうと収縮して血管が狭くなり、高血圧につながってしまいます。

それに対しマグネシウムには血管を弛緩させる働きがあるため、マグネシウムとカルシウムの拮抗を保つことによって正常な血圧も保たれるようになるのです。

また、マグネシウムにはカルシウムだけでなく、細胞中のナトリウムやカリウムのバランスを保つ役割もあります。ナトリウムとカリウムも血圧を正常に保つのに関わっているため、マグネシウム不足には気をつけましょう。

神経を落ち着かせる

マグネシウムは「幸せホルモン」のセロトニンを作るのに必要な成分ですが、ストレスによって消費されてしまう成分でもあります。

また、アルコールの摂取によってもマグネシウムは排出されてしまうため、ストレスをお酒で解消している方は注意が必要です。

マグネシウムには神経の興奮を抑え、神経伝達を正常に保つ働きがあるため、神経系を整えるためにも欠かせない栄養素といえます。イライラやめまいを感じたら、マグネシウム不足かもしれません。

青汁なら、マグネシウムのほかにもビタミンB群やビタミンCなどといった神経を整える働きのある成分が摂取できます。

最近イライラしやすいと思ったら青汁をおすすめします。

マグネシウム摂取におすすめの青汁

マグネシウムの摂取を目的に青汁を飲む場合は、ケールの青汁がおすすめです。
というのも、マグネシウムだけでなく、カルシウムの含有量もケールは他の青汁の主な原料である明日葉や大麦若葉と比べても特に多いのです。

100gあたりの含有量(mg)
マグネシウム カルシウム
ケール 44 220
大麦若葉 16 29
明日葉 26 65

マグネシウムの働きにはカルシウムと関わり深いものも多く、お互いの作用が拮抗していることが多いため、このふたつはできるだけセットで摂取したいところ。

ケールの青汁であれば、マグネシウムとカルシウム、両方を同時に摂取することができるのです。

さらにおすすめの飲み方は、青汁を作るときにきな粉を足す飲み方。きな粉には大量のマグネシウムが含まれています。きな粉の粉っぽさが気になるという方は、青汁を豆乳で作ってみても良いでしょう。

マグネシウムは体内の酵素の働きを補助する役割を担う重要な栄養素。

ぜひ、青汁で毎日、バランスよく摂取してみてください。