薬局やスーパーでも見かけるようになった青汁。インターネットで検索をかければ、ヒットする商品数の多さにびっくりすることでしょう。現代の日本ではそれほどに青汁は人気を誇っています。
なぜそんなに青汁は人気なのでしょうか。青汁の人気の秘密について探ってみました。
美味しく、飲みやすくなった青汁
青汁が全国に知られるようになった90年代、「まずい、もう一杯!」というアドリブがそのままCMに採用されるくらい、青汁の味は美味しいとは言いがたいものでした。
というのも、当時の青汁は原料にケールのみを使用していたのですが、このケールは強い苦味と独特の青臭さが特徴の野菜だったのです。その不味さはバラエティ番組の罰ゲームに使用されるほどのものでした。
ケールのみを使用した青汁は健康にはいいものでしたが、その味の悪さから飲み続けられず、やめてしまう人も多かったのです。
そこで青汁の開発メーカーは、美味しく飲みやすく、かつ健康にいい青汁を作るべく奔走します。
そうして使われるようになったのが明日葉や大麦若葉といった、比較的飲みやすい味の野菜でした。また、はちみつや黒糖、お茶などを添加することでより美味しく飲めるようにしたものも増え、現在では飲みやすい青汁が増えたのです。
青汁の最大の弱点である味を克服したことで、そのハードルは低くなり、飲み始める人も同時に増えていきました。
健康への意識の向上
大勢の方にとって、青汁を飲む最大の理由は「健康のため」でしょう。特に野菜不足を気にする方にとって青汁は大きな手助けをしてくれる、心強い味方のような存在。
近年、食の欧米化が進み、肉の摂取量が増えるのと反比例して野菜の摂取量は減少しています。
日本の厚生労働省が推奨している野菜の摂取量は350g/日。これに対し、実際は平均で100g以上も一日あたりの摂取量は不足しているというのが現状です。慢性的な野菜不足は生活習慣病をも引き起こします。
しかし野菜を多く食べようと思っても、実際にはなかなかそう多くを食べることは難しいのが現実です。
そこで、より手軽に野菜の栄養を摂取する方法として、青汁が注目されているのです。
青汁なら野菜のビタミン・ミネラル類をそのまま摂取できますし、粉末タイプの青汁なら水に溶かすだけで簡単に飲むことができます。さらに粒タイプの青汁なら溶かす手間すらなくそのまま飲むことが可能です。
青汁は忙しい現代のニーズにぴったりとあった商品なのです。
美容効果への期待
青汁の本来の目的は健康の向上ですが、その中でもさらに美容目的に絞って、女性をターゲットにした製品も数多く売り出され、人気を博しています。
ビタミン類や食物繊維が豊富で、かつ無糖である青汁は便秘解消や簡単な置き換えダイエットなどにも向いているため、女性の悩みにもマッチしているのです。
また、より美容効果を高めるためにコラーゲンやヒアルロン酸、ローヤルゼリーなどを配合した青汁も販売されています。
今や、青汁は健康を高めるためだけのものではないといっても過言ではないでしょう。
青汁はあくまで健康食品である
青汁は薬ではない、あくまで健康補助のための一食品に過ぎません。薬のような、即時性の効果があるというものではないのです。
あえていうなら、青汁の働きは栄養不足を補うことで「病気になりにくい、健康な体にする」というもの。それも長期間、じっくりと飲み続けて初めて実感することができるものでしょう。
ただし、薬ではないからこそのメリットもあります。
一番は副作用がないこと。もちろん過剰に摂取すればお腹を下すといった症状がでることはありますが、推奨量を守って適量を飲む分には、基本的に副作用が現れることはないでしょう。
また、薬ではないので、離乳食を食べられるようになった赤ちゃんでも青汁は少量ずつであれば飲むことができます。それくらい、青汁は体に優しい飲み物なのです。
あまり難しいことは気にせず、気軽にはじめることができるのが青汁なのです。
自分の目的にあった青汁で生活を豊かに
現在の青汁は、以前よりもずっと多くの種類が、たくさんの企業から販売されています。
青汁という名称でありながら、サプリメントのように飲める粒タイプや、ゼリータイプの食べる青汁もあります。
健康志向に特化したトクホの青汁があれば、美容に特化した女性向けの青汁まで、目的によって含まれる成分も様々です。
一方、昔ながらのケールのみを使用した、のどごしのよい青汁ももちろん販売されています。
いまや青汁は「ただ飲めば良い」というものではないのです。自分の目的にあった青汁をぜひ探してみてください。
今よりもきっと、もっと生活を豊かにしてくれるでしょう。