体調が良くなると期待して青汁を飲んだのに、むしろ下痢になった!という方をお見かけします。
青汁には便秘や下痢を改善するはたらきがありますが、上手に飲まないとかえって逆効果になってしまうこともあるのです。
何故下痢になってしまうのか、考えてみましょう。
青汁による下痢の原因
食物繊維
青汁には食物繊維が豊富に含まれています。
青汁が便秘に良いというのはこの食物繊維の豊富さがひとつの要因でもあります。
そもそも食物繊維のはたらきは便のかさを増し、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進することです。
腸の蠕動運動が活発になることによって排便がスムーズに行われ、便秘が改善されるという仕組みです。
しかし食物繊維を摂取しすぎると、今度はかえって蠕動運動が活発になりすぎてしまいます。
そうすると便が腸内にとどまる時間が短くなってしまい、水分が十分に吸収されないまま排便されてしまう、下痢になってしまうのです。
特に便秘と下痢を繰り返す過敏性腸症候群の方は、食物繊維のとり過ぎは強い刺激になってしまうので注意が必要です。
青汁を飲んで下痢になる場合は量を調整してみよう
いきなり大量の食物繊維を摂取すると、下痢になってしまうことが多いです。
初めて青汁を飲むときは1日1杯からはじめ、もしそれでも下痢を起こすようならコップ半分に減らして様子を見るなど、量を調節して飲むようにしてみてください。
慣れてきたかな、と思ったら青汁の量を推奨量まで増やしていきましょう。
もし青汁を減らしても下痢が収まらない場合は他の病気である可能性があるので、医師の診察を受けるようにしましょう。
添加物
現在数多くの青汁が市場に出回っていますが、その多くが添加物を含んでいます。
長期保存のための保存料、飲みやすくするための甘味料や安定剤。
商品としての特色を出すために、健康に良い成分を添加している製品も多いです。オリゴ糖や難消化性デキストリンなどが良い例でしょう。
これらは善玉菌の餌となって腸内環境を改善してくれる整腸作用がありますが、摂取しすぎると食物繊維同様下痢になってしまうことがあります。
できるだけ添加物の少ない青汁を選択しよう
青汁は本来、よりたくさんの緑色野菜の栄養がコップ1杯で手軽に摂取できることが特徴であり目的でした。
日本で使用されている添加物はいずれも安全性が保障されているものではありますが、できるだけ含まれていないに越したことはありません。
もし青汁を飲んで下痢になってしまったときは、飲む量を調節するだけでなく、添加物を確認して、より添加物の少ない、違う青汁を飲んでみるという選択肢も考えてみてください。
体の冷え
青汁はケールや明日葉、大麦若葉といった陰性の野菜を主な原材料に使用しています。
これには体を冷やす性質があるのですが、この性質が下痢を引き起こしてしまうことがあるのです。
というのも体が冷えると、それ以上の体温低下を防ごうと体は水分を排出しようとします。
このとき、汗などの排出方法ではかえって体が冷えてしまうため、体は肛門から水分を排出しようとし、結果下痢になってしまうのです。
飲み方を工夫して冷えを防ごう
青汁の原料には血管拡張作用などがあり、長期的に見れば体を温める作用があります。
しかし飲んですぐは冷えやすいのもまた事実で、下痢を起こす場合は対策が必要になります。
まず冷水で青汁を作ることは控えるようにしましょう。それだけで体を冷やしてしまいます。
ホットにして飲む場合は、熱によって栄養が壊れるのをできるだけ防ぐため、あらかじめ温めた飲み物に青汁を混ぜるようにしてください。混ぜた後はできるだけ早めに飲んでしまいましょう。
また、冷房の設定温度を上げたり、足元を冷やさないようにしたりするなど、外側からも冷えを防ぐようにしてください。
下痢にならない青汁の飲み方
青汁を飲んで下痢になる場合の多くが初めて青汁を飲んだときだったり、大量に青汁を飲んだときだったりします。
青汁には体に必要な多くの成分が含まれていますが、急にそれを摂取すると体がびっくりしてしまうことがあるのです。
また、日常の食事の不足を補うのが青汁の本来のはたらきであり、薬ではないため、一度に大量に摂取したからといって健康になれるわけではありません。
少しずつ青汁を飲んで体を慣らしていくことがポイントです。
また、各製品で設けられた推奨量を大きく超えて大量に飲むのは控えるようにしましょう。
青汁にはたくさんの栄養が豊富に含まれていますが、それゆえに過剰摂取になってしまう恐れがあります。
下痢に関わらず、適量を守って飲むようにしてください。
青汁は飲んですぐは体が冷えがちなので、体を冷やさない工夫をするようにしましょう。
下痢にならないためには
- はじめは少量から飲んでみる
- 推奨量を守って飲む
- 青汁を飲むときは体を冷やさないようにする
これらに気をつけてみてください。
下痢しがちな方におすすめの青汁
青汁の量を減らしてみたけどやっぱり下痢になってしまう、という方は、その青汁が体に合っていないのかもしれません。
添加物に難消化性デキストリンやオリゴ糖、アスパルテームなどが使用されている青汁は人によっては下痢を引き起こしてしまうた恐れがあります。
できるだけ添加物の含まない青汁を選ぶようにしましょう。
現在では抹茶風味の青汁など、甘味料を使用せずに飲みやすくした青汁製品もあります。
自分に合った青汁を探してみてください。
どうしても不調が続く場合は医師に相談しよう
もし以上のことを改善しても下痢が収まらなかったり、激しい腹痛を伴ったりする場合は何らかの病気が原因の可能性があります。
不安な場合は自分で判断せず、医師に相談するようにしましょう。