青汁の添加物(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物)

青汁の添加物でもたまに見かけるこの「アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物」。

一般には体に有害であるとして危険視する人も多いです。しかしこちらの判断は、実は難しいところがあります。

アスパルテームが添加された青汁を飲み続けてよいのか?少し考えてみましょう。

アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物とは?

アミノ酸であるアスパラギン酸とフェニルアラニンが結合して作られたのがこのアスパルテームです。1965年にアメリカの科学者が偶然発見し、1983年に使用が認可されました。

このアスパラギン酸とフェニルアラニンは野菜、肉、牛乳など日常でよく食べる食品にも含まれていて、体にも一定量必要な成分とされています。

砂糖と同じカロリーでありながら砂糖の200倍の甘さを持つため、少量で甘みを感じることができるのが特徴です。そのため、アスパルテームは一般に甘味料として使われています

アミノ酸からできているため、血糖値への影響もないので糖尿病など糖質制限をしている人でも気軽に使えるメリットがあります。

L-フェニルアラニン化合物は何のために表示されているの?

このL-フェニルアラニン化合物という表示の後ろの部分、成分名がやたらと長くなってしまうのになぜわざわざ明記しているのでしょうか。

前述の通り、フェニルアラニンは必須アミノ酸のうちのひとつなのですが、実はこれを代謝する機能が十分でない「フェニルケトン尿症」という先天性の病気があります。

この病気は、母乳を含むあらゆる食品に含まれるフェニルアラニンの摂取量を成長に必要な量にコントロールしなければならないのです。

この病気をもつ子供の母親は、このフェニルアラニンを必要量与え、かつそれを越えないよう制限する必要があります。その管理のため、「アスパルテームにはフェニルアラニンが含まれている」と分かりやすいよう表示が義務付けられているのです。

アスパルテームは体に悪い?

では、アスパルテームは私たちにとってどれほど有害な成分なのでしょうか?

少なくとも、現在ではフェニルケトン尿症でない健常者の方が少量摂取した程度では特に問題はないという結論がなされています。

アスパルテームを分解する際に毒性のあるメタノールが発生することは認められていますが、これも自然の果物や野菜にも含まれていることもあり、少量であれば問題ではないといわれています。以前は実験結果より脳腫瘍との関連性が報告されたこともありましたが、こちらも再試験により否定されています。

つまり、健常者の方であればわざわざ大量にアスパルテームを摂取するようなことをしなければ基本的には無視してよい、というのが現在の見解です。

アスパルテームが添加された青汁は大丈夫?

ここで話を青汁に戻します。

青汁にアスパルテームが添加されている場合、飲んでも良いのでしょうか。

できるのであれば、アスパルテームが添加された青汁は避けたほうが良いと考えます。

なぜなら、「アスパルテームの歴史は浅い」のです。使用が認可されてからまだ30年ほどしか経っていません。

つまり、現在は安全であるとしていても、長期的に日常で摂取し続けた場合、安全なのかどうか、本当のところは分かっていないということになります。

アスパルテームを含む青汁を日常で摂取する場合、それが数十年後どのような影響を及ぼすのか、本当に安全なのか?はっきりと断言できる人間はいないのです。

つまり、本当に健康促進のために青汁を飲むのであれば、避けられるものは避けたほうが良いでしょう。

少しずつ青汁の味に慣れていこう!

青汁は嗜好品ではないので、味が悪いのはどうしても仕方のないことです。

どうしてもそのままの青汁が飲めない人は少量の純粋なはちみつを混ぜて飲みやすくし、少しずつはちみつの量を減らしていくなどして味に慣れていってみてください。

最終的には何も味を加えていない、そのままの青汁を飲み続けられるようにすることをおすすめします。