
最近、健康によいとして「モリンガの木」が注目されています。
この木の葉っぱを粉にして飲む「モリンガ茶」には栄養が豊富に含まれているとか。
青汁とどう違うのでしょうか?
モリンガは栄養価がとにかく高い!
そもそもモリンガとはどういった植物なのでしょうか。
インド原産の木で、主に亜熱帯・熱帯地域に分布しています。
日本でも、沖縄や九州の天草地方といった限られた地域ではありますが栽培がされています。花や鞘、根などからワサビに似た匂いが発せられていることから、ワサビノキという和名がつけられました(名称だけで、実際はワサビとは全く異なる植物です)。
葉や花、種、鞘、根などほとんどの部分を食べることができることが特徴です。
また非常に栄養価が高く、子供の離乳食や薬として活用されてきたことから、「奇跡の木」「薬箱の木」と呼ばれてきました。
インドの伝統医学アーユルヴェーダでも薬草として扱われ、その中ではモリンガには300以上の薬効があるといわれています。
また、その栄養価の高さは、慢性的な栄養不足に苦しむ多くの発展途上国での植樹をWHOが推奨するほどなのです。
特に今注目されている効果として、ダイエット、デトックス、アンチエイジングといった美容効果や、免疫力の向上、アレルギーや炎症の抑制、抗菌・消臭効果といった健康への効果があげられます。
健康への効果は他にむくみ・冷え・不眠・便秘の改善、中性脂肪や血糖値の低下があります。
これらは糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞といった生活習慣病やがんの予防につながります。
モリンガはどうやって摂取するのか
現地ではモリンガは様々な方法で利用されています。
葉や茎、花、鞘などは野菜のようにして炒め物などの料理に使うことができます。
また根はすりおろしたものをワサビのように香辛料として使うことができますし、種はそのままナッツとして食べても油を搾り取ってオイルとして使うこともできます。
葉や花は他に乾燥させることでハーブティーとして飲むことができます。
食用としただけでもこれだけ様々な方法で利用することができるため、モリンガは「奇跡の木」と呼ばれるのです。
現在日本でもいくつかの商品が展開されており、サプリメントやティーバッグ式のハーブティー、また粉末に加工して売られていることが多いです。
味も多少のクセはあるようですが、抹茶やほうじ茶、コーン茶といったものに例えられるように、お茶に近い味わいをしています。
モリンガ茶と青汁の違い
モリンガの粉末が売られているといいましたが、これは料理に混ぜて食べても水に溶かして飲んでもよいという特に自由度が高く使いやすい製品になっています。
ところでこの「粉末を水に混ぜて飲む」……まるで粉末青汁のようですよね。
しかし、このモリンガの粉末は青汁と呼ぶには少々青汁の定義からずれています。どういう点がずれているのかというと、製造工程が違うのです。
モリンガの粉末は、葉を乾燥させたものを粉砕機にかけて粉末にしています。
それに対し粉末青汁の場合、材料は生のまますりつぶし、搾り取った汁をフリーズドライ加工などで粉末にしているのです。
製法 | |
---|---|
モリンガ粉末 | 乾燥させた葉を粉砕 |
粉末青汁 | 生のまますりつぶして絞りとった汁を粉末に加工 |
この工程にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
モリンガ粉末 | 葉を丸ごと使っているため、栄養の残っている出がらしを残すことがない(特に食物繊維が豊富) | 粉砕加工によるビタミンCの損失が少ない生のまま |
粉末青汁 |
|
搾りかすが出るため、少なからず栄養が残ってしまう |
このように、それぞれ失われてしまう栄養や無駄の有無に差があるのです。
熱に弱いビタミンCは普段生野菜をあまり食べることがない方にはぜひ積極的に摂取したい栄養素ですし、便秘気味の方には食物繊維の量は重要になります。
もちろん、含有する栄養素の量にも特性はあります。いくつかの成分を青汁の主原料となるケールと比較してみました。
ビタミンの量(mg/100g中 米国研究センター調べ) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
ビタミンB1 | ビタミンB2 | ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンC | ビタミンE | |
モリンガ | 0.83 | 5.85 | 8.2 | 3.68 | 59.79 | 24.5 |
ケール | 0.06 | 0.15 | 0.9 | 0.16 | 81 | 2.4 |
このように比較すると、モリンガはビタミンB群が特に豊富で、それに対しケールはビタミンCの方が豊富だということがわかります。
ビタミンB群は神経系を整える効果があるのでストレスからくる体調不良によく働きかけるほか、代謝や脂肪燃焼に効果があるのでダイエットにも効果的です。
それに対しビタミンCは強い抗酸化作用をもつのでアンチエイジング、美肌など美容によい効果をもたらし、また免疫力をあげてくれるので、風邪や病気にかかりにくくなり、かかってしまっても治りを早くしてくれます。
それぞれによってより多く摂取できる栄養などは変わりますし、もちろん製品によって差もあります。
まずは成分表示で確認してみましょう。
自分にとって特にどの栄養を補っていきたいのか、はっきりさせてからどちらを飲むか選んでみてください。
モリンガの副作用
葉を粉末にしたものなので基本的に害はありませんが、薬になるといわれるほどの栄養価を誇るため、気をつけなければいけない場合はあります。
糖尿病で薬を処方されている場合
モリンガには血糖値を下げる効果があるので糖尿病予防には最適ですが、すでに糖尿病で血糖値を下げる薬を服用している場合、モリンガを摂取すると低血糖になってしまう恐れがあります。
妊娠している場合
妊娠したラットにモリンガを大量投与したところ流産したという報告があります。
これを受け、厚生労働省のホームページでも妊婦の方は極端な摂取を控えるようにとの注意喚起がされています。
大量に摂取しなければ問題ないとされていますので、量を加減して飲むか、妊娠している期間だけモリンガの摂取を控えるようにしたほうがいいでしょう。
他にも持病があって薬を服用している場合、豊富な栄養が逆に薬の効果を阻害する可能性はあります。その場合はまず医師に相談し、指示に従うようにしましょう。