青汁の飲み合わせ(コラーゲン)

若い女性にも青汁が注目されるようになり、様々な美容成分が青汁に配合されるようになりました。

特にコラーゲン配合の青汁は、美容に力を入れている青汁の中でも最も見かける青汁です。

しかし実際のところ、コラーゲン配合の青汁を飲んで効果はあるのでしょうか。

コラーゲンの作用について、まとめてみました。

コラーゲンとは

コラーゲンとはそもそもどういった成分なのでしょうか?

コラーゲンは三大栄養素のひとつであるたんぱく質の1種です。

人間の体はたんぱく質が20%ほどを占めていますが、さらにそのうちの三分の一がコラーゲンで構成されているといわれています。

一般的にコラーゲンは美肌に良い、というイメージが強いですが、実際は肌だけでなく骨や血管など多数に存在しています。

例えば高齢者に多い骨粗鬆症はカルシウム不足だけでなく、コラーゲン不足も原因のひとつなのです。

というのも、コラーゲンは体内でも生成されますが、この量は20代をピークにどんどん減少していくといわれています。

40代になる頃には20代の半分にまで減ってしまうほど、加齢による減少が著しい成分なのです。

健康にも役立ってくれるため、コラーゲン入りの青汁は美容に気を使う女性だけでなく、年配の方が飲んでも理にかなった飲み物といえるでしょう。

コラーゲンの働き

では具体的に、コラーゲンはどういった働きをしているのでしょうか。

美肌

まずはもちろん美肌効果です。

肌は外側から順に表皮、真皮、皮下組織と層を成しています。

コラーゲンはこの中の真皮に存在しており、約70%を占めているのです。

繊維状のコラーゲンが網目状になって交差することで、肌を支えてハリや弾力を保ってくれています。

関節痛改善

関節痛は骨と骨の間でクッションの役割を果たしている軟骨が磨り減ることで起こる痛みです。

この軟骨はコラーゲンがおよそ50%を占めています。

通常、古くなったコラーゲンは新しいコラーゲンと入れ替わり弾力を保っているのですが、新しいコラーゲンが供給されないといつまでも古いコラーゲンが残ってしまいます。

古くなったコラーゲンは弾力性が失われ、磨り減って痛みを発生させてしまうため、常に新しいコラーゲンを供給できるようにしなければなりません。

骨を丈夫に

骨の80%はカルシウムやリンといったミネラルですが、残りの20%はコラーゲンなどのたんぱく質で構成されています。

カルシウムなどが十分に存在することで骨を丈夫にしてくれますが、コラーゲンはそのカルシウムに付着することで骨に弾力性を生み、しなやかで折れにくくしてくれるのです。

動脈硬化の予防

血管の柔軟性は健康を保つ上で重要です。

弾力があり、柔らかい血管は血流を良くし、多少血圧が高くなっても破れることはありません。

そしてその血管の柔軟性を保つのも、コラーゲンの働きなのです。

コラーゲンが不足し、古いコラーゲンが残ったままになると血管の柔軟性が失われ、動脈硬化になってしまいます。

動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞、クモ膜下出血など様々な病気を引き起こしますが、自覚症状がないために自分で気付くことは困難です。

動脈硬化のその恐ろしさは「サイレントキラー(沈黙の殺人者)」と呼ばれるほど。

コラーゲンも積極的に摂取して、予防に努めたいところです。

コラーゲンと相性の良い栄養素

コラーゲンをただ摂取しても、それが吸収・作用するメカニズムを知っていなければ無駄になってしまうこともあります。それではもったいないですよね。

青汁で摂取できる栄養素の中から、特にコラーゲンと相性の良い栄養素をまとめてみました。

ビタミンC

コラーゲンを摂取したからといって、それがそのコラーゲンのまま体内で作用するわけではありません。

実は摂取した後一旦アミノ酸に分解され、もう一度体内でコラーゲンに再合成しなければいけないのです。

そこで重要なのがビタミンC。

ビタミンCはコラーゲンの合成に必要な酵素の働きを助けてくれる働きがあります。

さらにビタミンCには強い抗酸化作用があり、肌のシミやしわを予防する効果もあるのです。

美肌を目指すのであれば、コラーゲンと一緒に絶対摂取しておきたい栄養素といえるでしょう。

ビタミンB6

ビタミンB6はたんぱく質の分解に必要な栄養素です。

摂取したコラーゲンをアミノ酸に分解する過程で役立ってくれます。

コラーゲンを摂取しても、きちんと分解して吸収できる形にしなければそのまま排出されてしまいもったいないだけです。

ビタミンB6が不足してしまう状態は避けるようにしましょう。

食物繊維

ビタミンCがコラーゲンの合成、ビタミンB6がたんぱく質の分解に必要であると述べましたが、もうひとつ、吸収のために重要な役割をする成分があります。

それは食物繊維です。

食物繊維って便秘に良いだけじゃないの?コラーゲンと何か関係が?と思うかもしれません。

確かに食物繊維は便秘を解消してくれますが、ここではさらにその後、腸内をきれいにしてくれる作用が重要なのです。

コラーゲン(分解されたアミノ酸)に限らず、様々な栄養素が腸から体内に吸収されていきます。

そんな腸内は栄養の吸収を効率よく行えるよう表面積を増やすため、細かい柔毛に覆われています。

しかしその柔毛の隙間に栄養を吸収した後のかすや老廃物などが残ってしまうと腸内環境が悪化し、栄養の吸収効率も下がってしまうのです。

食物繊維はそれらをきれいに絡め取り、便と共に排出してくれる働きがあります。

また、善玉菌の餌となって腸内環境を整える効果もあるのです。

腸内環境が整っていれば、コラーゲンの吸収も効率よく行えます。

コラーゲンに限らず、ビタミン・ミネラル類など、健康のためにも栄養吸収の効率を上げてくれるため、食物繊維不足で便秘気味……なんてことがないようにしましょう。

これらの栄養素は、青汁なら豊富に含まれています。

野菜百パーセントの青汁が最も素晴らしい、という考え方もありますが、自分の求める働きによっては、コラーゲン含有の青汁は実はとても効率が良いドリンクなのです。

コラーゲン配合の青汁を飲むタイミング

コラーゲンと青汁の飲み合わせは、とても効率がいいということがわかったかと思います。

しかし、どうせ飲むのならとことん効率よく摂取したいですよね。

コラーゲン配合の青汁を飲むのにおすすめのタイミングはふたつ。

ひとつ目は朝、起きてすぐに飲むこと。

寝起きの体は空腹状態で栄養を吸収しやすくなっています。

朝ごはんを食べる前にコップ一杯の青汁を飲むのがおすすめです。

ふたつ目が22時~午前2時のお肌のゴールデンタイム

正確にはこの時間帯には寝ていることが理想なので、22時直前の寝る前といったところでしょうか。

摂取したコラーゲンが肌の再生に利用され、より効果を実感できるでしょう。

ただし、夜に青汁を飲むと人によっては腸の働きが活発になってしまい、寝付けなくなってしまう場合があります。

そういう方は朝、寝起きに飲むようにしましょう。